始業式、入学式と生徒の皆さんの前で私の考えを話す機会がありました。
その中で、学校生活を通じて身につけてほしい力として3つの力を示しました。
それは、「読む力」「書く力」「伝える力」です。

「読む力」「書く力」というと、どうしても国語や英語の授業で身につけるものというイメージがあります。
もちろんそうした授業の役割は大きいのですが、私はすべての教科・探究活動・学校行事・生徒会活動・部活動、これらすべての場面で育成していくものだと思っています。
例えば数学では、ただ数式などの計算をして答を出せばよいということではなく、問題で問われていることは何かをきちんと読み取り、解答に向けた考え方を、文字で表現しながら論理的に書き表すことが必要です。
また部活動でも、自分の技術を高めるためにその分野の本を読んだり、練習や試合の振り返りを書き残してメンバーと共有するなど、「読むカ」「書くカ」を活用する場面は数多くあります。

「伝えるカ」についても、単に素晴らしいプレゼンテーションができるようなカということではなく、自分が考えたことを言葉でまとめ、それをさらに相手に伝わる表現や聞く側の立場に立った言葉遣いを考えて表現することができる力のことを考えています。人との関わりの中で、将来必ず必要となる力です。

このような「読むカ」「書くカ」「伝えるカ」を身につけられるのは、高校時代が最後のチャンスかもしれません。高校生活のあらゆる場面を通じて、しっかりと身につけてほしいと思っています。